PHIピラティスの合格率が高いと言われる理由とは?試験内容・費用・再試験を徹底解説【2026年最新】

「PHIピラティスは合格率が高いらしい」——資格団体を調べているとよく見かける言葉ですが、実は公式サイトのどこにも具体的な合格率の数字は公表されていません。数年前まで「合格率70%」という数字が出回っていたのを覚えている方もいるかもしれませんが、出どころをたどっても公式ソースには行き着かず、私も今回改めて確認するまで気づいていませんでした。
私自身、資格選びの相談を受けるたびに「合格率が高いって聞いたけど本当?」と聞かれることが何度かあり、今回改めて公式サイトと複数の比較サイトを読み比べてみました。結論から言うと、数字そのものは公表されていないものの、「合格しやすい」と言われる背景にはちゃんとした理由があります。根拠のない噂として片付けるのではなく、何が理由でそう言われているのかを知ったうえで受講を検討したほうが、納得感を持って申し込めるはずです。
とはいえ「合格率が高い」という評判自体には、それなりの根拠があります。PHI Pilates Japan公式サイトと、実際にPHIピラティス・BASI・バランスドボディなど複数団体を比較しているサイトを確認したところ、試験そのものの構造や講習の中身に、合格しやすいと感じられる理由がちゃんと存在していました。この記事では2026年8月時点でPHI Pilates Japan公式サイトを確認し直し、試験の中身・不合格だった場合の再試験・コース一覧と費用・受講の順番・資格更新の仕組みまで、これから受講を検討している人が知りたい情報を整理しています。
PHIピラティス早見表(2026年8月確認)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公式の合格率 | 非公表(数字の記載なし) |
| 受講資格 | 学歴不問・18歳以上 |
| マットⅠ/Ⅱの受講期間 | 4日間(原則10:00〜18:00) |
| マットⅠ/Ⅱの受講料 | 254,100円(税込) |
| フル資格の目安 | 総額60万〜90万円、期間1年〜1.5年 |
| 試験内容 | 実技指導試験+口頭試問 |
| 再試験 | 1年以内・8,000円(税別) |
| 資格更新 | 2年ごと・CEU取得と報告が必要 |
PHIピラティスとはどんな資格か
PHIピラティスは「医療とフィットネスの融合」を基本理念に掲げるピラティスメソッドです。創設者は理学療法士とアスレチックトレーナーの資格を持つ人物で、カリフォルニア大学における20年以上の研究成果を土台に、解剖学・運動学に基づいたエクササイズ体系を作り上げたとされています。姿勢の評価・改善に特化しており、不良姿勢からくる肩こりや腰痛などの不調にアプローチする内容が中心です。
日本国内では、全国で約30名のマスタートレーナーが養成講習を担当しているとされ、地域による指導内容のばらつきが出にくい体制が整えられています。「臨床的」「専門的」と評されるのは、こうした医療寄りの成り立ちと、それを踏まえたカリキュラム設計が背景にあるからです。この成り立ちを知っておくと、後述する試験内容や難易度の話も腑に落ちやすくなるはずです。
エクササイズ自体を教えるだけでなく、「なぜそのエクササイズが効果的なのか」「なぜこの修正が必要なのか」を理論立てて説明できるようになることを重視しているのがPHIピラティスの一貫した特徴です。フィットネス目的の指導だけでなく、整骨院やリハビリ施設と連携した指導、シニア層の介護予防など、医療・福祉領域と接点を持つ現場で活動したい人にとっては特に相性のいいメソッドだと言えます。
PHIピラティスの「合格率」、実は公式には公表されていない
先に結論からお伝えします。PHI Pilates Japan公式サイトのコース案内ページ、マットⅠ/Ⅱコースの申込ページ、認定試験ページのいずれにも、合格率を示す具体的な数字の記載はありませんでした。「合格率70%」「合格率70〜80%」といった数字を掲載しているサイトは他にもありますが、一次情報として確認できる出典は見当たりません。
これは別に不誠実な話ではなく、むしろピラティスの資格団体で合格率を公表しているケースのほうが少数派です。ピラティスの認定試験は国家資格のような相対評価ではなく、決められた基準を満たしているかどうかを見る絶対評価の実技・口頭試験です。受験者数や合格者数を団体側が集計・公表する義務もないため、「受けた人のうちどれくらいが受かるか」という統計自体が非公開、あるいは元々存在しないケースがほとんどだと考えたほうが実態に近いはずです。
数字がない以上、「合格率が高いから安心」という理由で選ぶのはおすすめできません。それよりも、試験の中身と講習の構成を知ったうえで「自分がちゃんと合格ラインに届きそうか」を判断材料にするほうが現実的です。ここからは、その試験の実際の中身を見ていきます。
PHIピラティス認定試験の中身
PHIピラティスの認定試験は、コースによって多少形式が異なりますが、基本となるマットⅠ/Ⅱコースの場合、次の2つで構成されています。
- 実技指導試験 — 受講生同士でパートナーを決め、試験官の前で実際にエクササイズの指導を行う
- 口頭試問 — エクササイズの効果、姿勢や動作の修正方法、機能解剖学についての質問に答える
実技指導試験では、決められたエクササイズを正確な言葉で説明できるかだけでなく、パートナー役の体の状態を見ながらその場で声かけや修正を加えられるかという「実践的な対応力」が見られます。口頭試問では「このエクササイズはどの筋肉に効くか」「猫背気味のクライアントにはどう修正指導するか」といった、現場で実際に聞かれそうな質問が想定されます。知識を丸暗記するのではなく、目の前の人の体に合わせて説明を組み立てる力が問われる試験だと考えておくとイメージがつかみやすいはずです。
暗記した知識をマークシートで問うタイプの試験ではなく、「人の体を目の前にして、正しく指導できるか」を直接見られる実技評価である点が特徴です。試験日と試験会場は受講初日に講師と相談のうえ決定しますが、実施時期の目安は養成コース最終日から約1ヶ月後です。結果は試験実施後2週間以内にメールで通知され、合格すると修了月の翌月中旬〜翌々月下旬にアメリカのPHIピラティス本部から電子認定証が発行されます。「講習を受けたその場で合否が分かる」わけではなく、講習後にきちんと復習・練習する期間があると考えると、直前対策のイメージが変わってくるはずです。
マットⅠ/Ⅱコースの受講資格に学歴や資格による制限はなく、公式FAQによると18歳以上であれば他業種からでも受講できます。実技講習は4日間、原則10:00〜18:00(休憩を含む)というスケジュールで、受講料は254,100円(税込)、製本テキスト代4,043円(税込・送料込)は購入任意です。支払いはPayPal経由のクレジットカード決済に対応しており、一括決済後にカード会社へ連絡すれば分割払いに変更できます(手数料は決済額の4%)。まとまった額を一度に用意するのが難しい場合は、この分割の仕組みを事前に確認しておくと安心です。
この4日間の講習の中で、筋・骨格のアライメント、姿勢の機能解剖学、グループエクササイズの進め方、パーソナル指導法まで、試験で問われる内容をひと通り実技として練習します。つまり講習と試験がセットになっており、初対面の内容がいきなり試験に出るということが起きにくい設計になっています。
合格率が高いと言われる理由
公式に数字はないものの、他団体との比較記事や受講経験者の情報を確認すると、次のような構造的な理由が見えてきます。
1. 講習の中に試験対策が組み込まれている
4日間の実技講習そのものが、試験で評価されるポイント(姿勢評価、エクササイズの効果説明、修正方法の提示)を繰り返し練習する内容になっています。独学で知識を詰め込んでから一発試験に臨むタイプの資格ではなく、講習と試験が地続きになっているため、講習をきちんと受けていれば試験内容に不意打ちが少ないという構造です。
2. 少人数での個別フィードバック
実技試験は「パートナーを決めて試験官の前で指導する」という形式上、大人数を一斉に評価する筆記試験のようにはいきません。講習中から指導のクセを個別に修正してもらえるため、本番までに弱点を潰しやすいという声が複数の比較サイトで共通して挙げられています。
3. 受講者層のレベルが比較的高い
PHIピラティスは「臨床的・専門的」なカリキュラムだと位置づけられており、医師や理学療法士など医療系の資格を持つ受講生も一定数いるとされています。後述するとおり、こうした医療・健康系の国家資格保有者はマットⅠ/Ⅱを経ずにリフォーマーⅠから始めることも認められているほどで、母集団自体の基礎知識や学習意欲が比較的高いことが、体感的な合格率の高さにつながっていると考えられます。
4. そもそも一発勝負ではない
見落とされがちですが、講習修了時点で合格ラインに届かなくても、それで終わりではありません。次の章で説明する再試験制度があるため、初回で不合格だった人の一部は、再挑戦を経て最終的に資格を取得しています。「合格率」という言葉が初回試験の結果を指すのか、最終的な資格取得率を指すのかによっても、印象はかなり変わってくるはずです。
不合格だったら?再試験の仕組み
PHIピラティスのマットⅠ/Ⅱコースでは、実技指導試験に不合格だった場合、1年以内であれば再試験を受けることができます。再試験料は実技試験8,000円(税別)です。再試験の具体的な申込方法や期限については、受講した講師またはPHI Pilates Japan事務局に確認する必要があり、期限を過ぎると再受験自体が難しくなるため、不合格通知を受け取ったらできるだけ早く次のアクションを取ることをおすすめします。
再試験に向けて意識したいのは、講習中に指摘された弱点を放置しないことです。姿勢評価の視点が甘い、口頭試問で言葉に詰まる、特定のエクササイズの修正方法の説明が曖昧——こうした指摘は、講師が「本番で減点されるポイント」として教えてくれているサインでもあります。講習で使ったテキストを見返す、パートナーを見つけて指導練習を繰り返すといった地道な準備が、再試験の結果を左右します。
コースはマットⅠ/ⅡかリフォーマーⅠから始まる
PHIピラティスは1つの資格ですべてが完結するのではなく、マット・マシンともに複数のコースを積み上げていく方式です。受講の順番には明確なルールがあります。
- 初めてPHIピラティスのコースを受講する人は、マットⅠ/ⅡまたはリフォーマーⅠのどちらかを最初に受講する
- リフォーマーⅠから始められるのは、医療・保健分野の国家資格、健康運動指導士、NATABOC-ATC、JASPO-AT、JATI-ATI、あるいはPHI以外のピラティス資格をすでに保有している人に限られる
- マットⅠ/Ⅱを修了すれば、以降はすべてのコースを受講できる
- リフォーマーⅠから始めた場合、リフォーマーⅡ/Ⅲ・タワー・チェア・ユアバック®は受講できるが、プロップスとバレルはマットⅠ/Ⅱを修了しないと受講できない
つまり、未経験からピラティスインストラクターを目指す人は、基本的に全員マットⅠ/Ⅱからのスタートになります。一方、すでに医療・運動指導系の資格を持っている人にとっては、マットを経由せずマシン指導からキャリアを組み立てられる、という選択肢がある点はPHIピラティスの特徴のひとつです。
実技試験でつまずきやすいポイント
再試験制度があるとはいえ、できれば一度で合格しておきたいのが本音だと思います。試験の評価項目(実技指導+口頭試問)から逆算すると、次のようなポイントでつまずきやすいと考えられます。
- 姿勢評価の「見立て」が浅くなる — エクササイズの手順は覚えていても、パートナーの姿勢のクセをどう見立てて、どのエクササイズを選ぶかという判断のプロセスが曖昧になりがちです
- 口頭での説明が専門用語に偏りすぎる、または逆にふわっとしすぎる — 機能解剖学の用語を正確に使いながらも、初心者のクライアントにも伝わる言葉に変換できるかがポイントです
- 時間配分を誤る — 実技指導の持ち時間内に、姿勢確認・エクササイズの指導・修正のフィードバックまで収めきれず、説明が尻切れになってしまうケースがあるようです
これらはどれも、講習中の練習量でカバーできる部分です。「完璧に覚える」ことよりも、「目の前の相手の状態を見ながら、その場で言葉を選んで説明する」練習を意識しておくと、本番での対応力が上がります。
難易度と取得期間の目安
複数のピラティス資格比較サイトでは、PHIピラティスは「中〜高難易度」に分類されています。理由として挙げられているのは、解剖学ベースのカリキュラムであること、姿勢評価の理解が前提として求められること、指導の際に論理的な説明力が求められることの3点です。取得期間の目安は、マットⅠ/Ⅱのみであれば約2〜3ヶ月、マシン系を含むフル資格を目指す場合は約1〜1.5年とされています。
「難易度が高い」と聞くと身構えてしまいますが、裏を返せば、感覚や勢いだけで指導するのではなく、根拠を持って説明できるインストラクターを育てるカリキュラムだということでもあります。実際、医師や理学療法士など医療系の資格を持つ受講生が一定数含まれているのも、この専門性の高さが評価されている表れだと言えるでしょう。
体を動かすことに慣れていても、解剖学用語や姿勢評価の考え方に初めて触れる人にとっては、4日間という短い期間に情報が詰め込まれる感覚があるかもしれません。逆に言えば、ダラダラ長期間かけて学ぶタイプの資格ではないため、「まとまった休みを確保して集中的に学びたい」というタイプの人には相性がいいカリキュラムだとも言えます。仕事をしながら少しずつ資格を取りたい人は、講習の日程が土日開催かどうかも含めて、事前にスケジュールを確認しておくとよいでしょう。
PHIピラティスの資格ラインナップと費用【2026年8月確認】
2026年8月時点でPHI Pilates Japan公式サイトに掲載されている受講料と、各コースで学ぶ内容は次のとおりです(受講料はすべて税込)。
| コース | 受講料(税込) | 学ぶ内容の概要 |
|---|---|---|
| マットⅠ/Ⅱ | 254,100円 | 基礎解剖学・生理学、不良姿勢へのアプローチ、筋骨格のアライメント、グループ・パーソナル指導法 |
| プロップス | 115,269円 | フォームローラーやピラティスリングを使ったマットエクササイズ。骨盤への刺激や強度を高めたい場合の指導に応用 |
| バレル | 83,790円〜136,920円 | バレル器具を使った脊柱へのアプローチ、股関節のコントロールと調整、首まわりの筋肉の伸長テクニック |
| チェア | 168,840円 | 腰椎・骨盤の異常メカニズムの矯正、体幹・脊柱の柔軟性とバランス力向上、理想的な股関節の使い方 |
| リフォーマーⅠ | 231,000円〜277,200円(外部資格保持者) | リフォーマーを使った基礎的なマシン指導。身体の代償動作へのアプローチ、慢性的な痛みの軽減、パフォーマンス向上 |
| リフォーマーⅡ/Ⅲ | 各231,000円 | リフォーマー指導のさらなる応用と個別指導スキル |
| タワー | 231,000円 | キャデラック・タワー器具を使った指導。感覚器官の発達を促すアプローチが特徴 |
| ユアバック® | 113,190円 | 腰背部痛の原因を評価し、ピラティスでアプローチする特別プログラム |
マットⅠ/Ⅱは製本テキスト代4,043円(税込・送料込)が別途かかりますが、購入は任意です。全コースを積み上げてフル資格を目指す場合、総額の目安は60万〜90万円程度、取得までの期間は1年〜1年半とされています。マットだけで指導を始めたい人と、リフォーマーまで含めて本格的に学びたい人とでは、初期投資も期間もかなり変わってくるので、まずは自分がどこまで学びたいかを決めてからコースを選ぶのが遠回りしないコツです。
初期費用をなるべく抑えたい場合は、最初からフル資格の60万〜90万円を一括で見積もるのではなく、マットⅠ/Ⅱ(254,100円)でひとまず区切って考える方法があります。マットⅠ/Ⅱを修了すればどのコースにも進める資格が得られるので、「まずマットで指導経験を積みながら、次に受けるコースをじっくり選ぶ」という進め方でも資格の価値が下がることはありません。プロップスやユアバック®のように10万円台前半で受講できるコースから足していけば、一度に大きな支出をせずにスキルの幅を広げられます。
資格取得後は「2年ごとの更新」が必要
PHIピラティスの認定資格は、取ったら終わりではありません。資格の有効期間は2年で、更新にはCEU(継続教育単位)の取得が必要です。指定された期間内にセミナーやワークショップを受講してCEUを貯め、まとめて事務局に報告する形になっており、報告期日までにCEUの取得・報告が行われないと資格が失効します。失効の通知を受け取ってから30日以内に手続きをしないと取消になってしまう点は、うっかり見落としやすいので特に注意してください。
必要なCEU数は、マットⅠ/Ⅱ資格の有無や認定日によって異なります。2026年8月時点の運用では、2025年1月〜2026年12月の間に取得したCEUをまとめて事務局へ報告する形が案内されています。報告のタイミングや必要単位数は年によって変わる可能性があるため、更新時期が近づいたら公式サイトの最新情報を確認するか、PHI Pilates Japan HEADQUARTERS(06-6358-9636)に直接問い合わせるのが確実です。
この更新制度は、裏を返せば「資格を取って終わり」にさせない仕組みでもあります。定期的に学び直す機会が制度として組み込まれているため指導の質を保ちやすい一方、更新のたびに時間とコストがかかることは、受講を決める前に理解しておいたほうがいいでしょう。
PHIピラティスは自分に向いている?他団体との違い
PHIピラティスの強みは、解剖学・運動学をベースにした「姿勢の矯正」「リハビリテーションの応用」に特化している点です。他団体と比較したトレーナー向けメディアの解説によると、STOTT PILATESと比較した場合、PHIのほうが「臨床的かつ専門的な視点とリハビリテーションの応用に特化」しているとされます。BASIピラティスとの違いについては、PHIが「リハビリテーションの原則に基づいた姿勢の矯正」を重視するのに対し、BASIは「流れるような動き」を強調するスタイルだと整理されています。また、マシンメーカーとして世界展開するバランスドボディは「モジュール制で柔軟性がある」のが特徴で、PHIは「マットとリフォーマーを基本としたリハビリテーションに特化した専門性」がある、という比較のされ方をしています。
- リハビリ・姿勢改善・シニア層の指導に強みを持ちたい → PHIピラティス、STOTT PILATES
- グループレッスンの流れるような動きや、フィットネス寄りの指導をしたい → BASIピラティス
- マシンメーカーとしての知見も含めて世界標準を学びたい、コースを柔軟に組み合わせたい → バランスドボディ
どの団体も「優劣」で語れるものではなく、卒業後にどんな受講生・クライアントを指導したいかで最適解が変わります。姿勢分析や機能解剖学に強い関心があり、医療・リハビリ寄りの現場で活躍したいならPHIは有力な選択肢ですし、逆にグループレッスンでのエンターテインメント性やリズム感を重視したいなら、他団体のほうがしっくりくる可能性もあります。迷ったときは「自分は将来どんな体の悩みを持つ人を助けたいのか」という問いに立ち返ると、団体選びの軸がぶれにくくなります。
ピラティス資格団体の全体像や、PHI以外の選択肢(BASI・バランスドボディ・STOTT・FTP・MAJOLIなど)まで含めて比較したい場合は、ピラティスインストラクター資格取得の選び方【2026年最新】で費用・期間・認定制度の違いを整理しているので、あわせて読んでみてください。マシンメーカーとしての歴史を持つ団体の資格については、バランスドボディのピラティス資格は役に立つの?でも詳しく解説しています。
また、PHIピラティスは受講資格に制限こそないものの、カリキュラムの専門性の高さから「未経験でいきなり挑戦するにはハードルが高い」と感じる人も少なくありません。未経験からインストラクターを目指す場合の全体的なステップについては、未経験からピラティスインストラクターになるには?で資格選びから就業までの流れをまとめています。
短期間・低コストでまずマシンピラティスの指導資格を取りたいという人には、オンライン完結で2ヶ月から資格取得を目指せるMAJOLIのような選択肢もあります。
PHIのように解剖学ベースでじっくり学ぶか、まず現場に立てるスピード重視の資格から始めるか、正解はひとつではありません。自分がどんな層を指導したいのか、どれくらいの期間・費用をかけられるのかを軸に検討してみてください。
受講前に準備しておきたい3つのこと
試験の合否は当日の出来だけでなく、講習前後の準備でも変わってきます。私が複数の受講経験者の情報を見比べて感じた、事前に準備しておくと安心なポイントを3つ挙げます。
1. 基礎解剖学の用語だけでも予習しておく
マットⅠ/Ⅱの講習では、筋・骨格のアライメントや姿勢の機能解剖学を扱います。骨や筋肉の名称、基本的な動きの用語(屈曲・伸展・回旋など)に完全な初見で臨むより、事前に市販のテキストや解剖学アプリで軽く触れておくだけで、講習中の理解スピードがかなり変わります。
2. 一緒に練習できるパートナーを見つけておく
実技試験は受講生同士でパートナーを組んで行うため、講習期間中もパートナーと繰り返し練習できるかどうかが仕上がりを左右します。同じ回に受講する人と早めに関係を作っておく、あるいは家族や友人に付き合ってもらって指導の練習をしておくと、本番での落ち着きが違います。
3. 口頭試問を想定した「言葉にする練習」をしておく
実技だけでなく、エクササイズの効果や修正方法を口頭で説明する試験もあります。頭では分かっていても、いざ言葉にすると詰まってしまう人は少なくありません。講習中に習ったことをその日のうちに誰かに説明してみる、noteやメモに書き出してみるといった「アウトプットの練習」を習慣にしておくと、口頭試問への抵抗感が減ります。
4. 説明会や個別相談で雰囲気を確認しておく
申し込み前に、公式サイト経由で説明会や個別相談を利用しておくのもおすすめです。マスタートレーナーの指導スタイルや、実際の講習の進め方を事前に聞いておけば、「思っていたカリキュラムと違った」というミスマッチを避けやすくなります。特に、マットとリフォーマーのどちらから始めるか迷っている場合は、この段階で相談してしまうのが一番早い解決方法です。
合格後、資格をどう活かすか
PHIピラティスの認定を取得したあとの働き方は、大きく分けて「スタジオに所属して働く」か「フリーランスとして活動する」かの2パターンです。スタジオ所属は、集客や設備を用意してもらえる分、安定してレッスンを持ちやすいのがメリットです。特にマットⅠ/Ⅱだけでなくリフォーマーなどマシン系のコースまで修了していると、マシンピラティス専門スタジオでの採用時に評価されやすくなります。
一方フリーランスは、パーソナルレッスンやオンラインレッスンなど自分のペースで働ける自由度が高い反面、集客を自分で行う必要があります。PHIピラティスは姿勢改善やリハビリテーションの応用に強みがあるため、整骨院やパーソナルジムと連携した指導、シニア向けのグループレッスンなど、他のピラティス資格と差別化しやすい領域で活動している人も少なくありません。
どちらの働き方を選ぶにしても、2年ごとの資格更新でCEUを取得し続ける必要がある以上、「資格を取って終わり」ではなく「学び続けることが前提のキャリア」だと捉えておくと、更新のたびに慌てずに済みます。
また、マットⅠ/Ⅱだけを取得してひとまずグループレッスンで実績を積み、その後にリフォーマーやチェアなどマシン系のコースを追加していくというステップアップの仕方をしている人も多いようです。最初からフル資格を目指して60万円以上をまとめて投資するのが不安な場合は、まずマットⅠ/Ⅱで現場に立ってみて、指導の手応えを確かめてから次のコースに進む、という順番でも遅くはありません。マットⅠ/Ⅱ修了時点で以降すべてのコースを受講できる資格が得られるので、キャリアの途中で「機材を扱えるインストラクターになりたい」と思ったときにも対応できる設計になっています。
すでに他の仕事を持っている人が、副業としてPHIピラティスの資格を活かすケースも増えています。週末だけパーソナルレッスンを受け持つ、平日夜にオンラインレッスンを開くなど、本業と両立しやすい働き方を選べるのもピラティス指導の特徴です。姿勢改善やリハビリテーションの応用に強いというPHIの専門性は、SNSでの発信内容にも活かしやすく、「なぜその修正エクササイズが効くのか」を根拠を持って説明できることが、他のインストラクターとの差別化につながっているという声もよく聞きます。
よくある質問
Q. PHIピラティスは他のピラティス資格との併用はできますか?
問題ありません。すでにBASIやバランスドボディなど他団体の資格を持っている人が、指導の幅を広げる目的でPHIピラティスを追加取得するケースもあります。前述のとおり、他団体のピラティス資格を保有している場合はリフォーマーⅠから受講を始められる場合があるため、ゼロからマットⅠ/Ⅱを受け直す必要がないケースもあります。詳しい条件は申し込み前に公式へ確認しておくと安心です。
Q. 独学でPHIピラティスの資格は取れますか?
取れません。PHIピラティスの認定は、公式の養成コース(マットⅠ/Ⅱなど)を受講し、その中で実施される実技指導試験・口頭試問に合格することで得られます。教材だけを購入して独学で受験する制度は用意されていません。
Q. 受講に年齢制限はありますか?
公式FAQでは18歳以上であれば受講可能とされています。学歴や職種による制限はなく、他業種からの受講者も多いとされています。
Q. 費用は分割払いできますか?
PayPal経由のクレジットカード決済後、カード会社に連絡すれば分割払いへの変更が可能です(手数料は決済額の4%)。
Q. マットとリフォーマー、どちらから受講すればいいですか?
未経験者は基本的にマットⅠ/Ⅱからのスタートになります。医療・保健分野の国家資格や健康運動指導士、他団体のピラティス資格などを持っている場合は、リフォーマーⅠから始めることも可能です。ただし、その場合でもプロップスとバレルの受講にはマットⅠ/Ⅱの修了が必要です。
Q. 試験に落ちたら、講習からやり直しですか?
いいえ。不合格になった場合に必要なのは実技指導試験の再試験(1年以内・8,000円税別)であり、4日間の講習自体をもう一度受け直す必要はありません。講習で使ったテキストを見直し、パートナーと練習を重ねたうえで再試験に臨む形になります。
Q. コースや試験についての問い合わせ先は?
コース内容や試験日程、CEUの取得状況など、公式サイトに載っていない詳細はPHI Pilates Japan HEADQUARTERS(06-6358-9636)や公式サイトの問い合わせフォームから確認できます。申込前に不安な点があれば、説明会や個別相談を利用して直接質問しておくと安心です。
Q. 資格更新のCEU報告を忘れたらどうなりますか?
報告期日までにCEUの取得・報告が行われないと、認定資格は失効します。失効を知らせるメールを受け取ってから30日以内に取消請願の手続きをしないと、資格そのものが取り消されてしまうため、更新時期が近づいたら早めにスケジュールを確認しておくことが大切です。
まとめ
PHIピラティスの「合格率が高い」という評判に、公式が公表している具体的な数字の裏付けはありません。ただし、講習と試験が地続きになっている構成、少人数での個別フィードバック、受講者層の学習意欲の高さ、そして1年以内・再試験料8,000円(税別)で再挑戦できる制度という4つの要素を踏まえると、「しっかり講習を受ければ合格しやすい」と評判になるだけの根拠はあると感じます。
一方で、資格取得後も2年ごとの更新とCEU取得が必要になるなど、取って終わりの資格ではない点も踏まえて検討する必要があります。マットⅠ/Ⅱだけでも254,100円、フル資格を目指すと60万円以上という決して安くない投資になるからこそ、最新の公式情報を確認したうえで、自分の指導したい方向性に合っているかをじっくり見極めてから申し込むことをおすすめします。
「合格率が高いから」という理由だけで飛びつくのではなく、試験の中身・費用・更新制度まで含めて自分のキャリアプランと照らし合わせる。それが、遠回りに見えて実は一番確実な資格選びだと思います。迷ったときは、公式の説明会や個別相談で直接質問しながら、自分の目で確かめてから申し込むことをおすすめします。この記事が、PHIピラティスを検討している方の判断材料になれば幸いです。
最終更新: 2026-08-27|当サイトはアフィリエイト広告を利用しています



